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*6月|2015年7月|8月#
高橋啓介強化月間(RX-7)
加筆夢小説[翼について]up.
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はじまりはいつも勘違い。眼下を流れる車列。素足を冷やすコンクリ。不規則な鼓動を〈恋〉と違えたのだとしたら、それは人生で一番の。『次いつ会える?』「今夜」間髪入れず返る答えに嘘、と口が開く。「ウソじゃねーよ。…お前の都合いい時、ならいいか」『ありがと、啓介』「おう。んじゃ、またな」
【7/31のお題】勘違い 高橋啓介 (2015.07.31)


「なあ、もう一回名前呼んでくれよ」『改めて、って恥ずかしい…』「今更。さっきは〈ここ〉で何回も呼んでくれたろ。お前のカワイイ声、ぜってー忘れねえからな」『…け、啓介…』「なんで目ぇ逸らすんだ」『だっ、ヘンな事言うから』「事実に変とかねえっつーの」『ばか啓介。好き』「ああ。オレも」
【7/30のお題】たどたどしい 高橋啓介 (2015.07.30)


『啓介って女の趣味変わってるよね』「オレのストライクゾーンは広いぜ?どんなボールにも手ぇ出すからな」『…あんまり嬉しくない』「気にすんな」悪びれず笑い私も笑んだ。「呼び捨て、慣れたな」『ん。名前を呼ばれる事が嬉しいって久しぶりに気付いたよ』「オレ、お前に名前呼ばれんのすげー好き」
【7/29のお題】許容範囲 高橋啓介 (2015.07.29)


「どーする」『…ま、前向きに、検討させて頂きます…』「ハイ以外の返事はいらねえ。選択肢なんか一つでじゅーぶんだろ」不貞腐れたような口調と裏腹の優しい眼差しで啓介は私を見上げる。手を引かれベッドへ倒れ込む私へ「返事は」『…ハイ』「やりゃできんじゃねーか」頬を撫でる掌は熱くて大きい。
【7/28のお題】前向き 高橋啓介 (2015.07.28)



室内は乾いた空気が循環し歩く私にひんやり纏い付く。テーブルのボトル飲料を喉へ流し込むと充分冷たい。腰掛けた小さなベッドでは、彼が長い手足を放り出して眠っている。…好き、だなんて。『啓介の恋人はしあわせだろうね』羨望とも諦めともつかない独り言が零れ落つ。「興味あるなら試してみっか」
【7/27のお題】狂おしいほどに 高橋啓介 (2015.07.27)


暑いのは気温のせい?湯上りだから?タオル一枚巻いただけの身体を強く抱き締められているから?「…元彼の服なんか着てらんねえ」耳元で囁かれた声には激情が色濃く滲む。昼下がりの明るい部屋、熱い身体がふたつ。このままだとまた汗かいちゃうから。『クーラーつけようよ』少し掠れた私の声。
#1夢:クーラーつけようよ 高橋啓介 (2015.07.26)


『シャワー浴びる?』「…おう」『あ…変な意味じゃなくて、汗かいたでしょ』「ハイハイ」昨日と同じ状態の部屋へ帰宅。死のうとしていた事が嘘みたい。「丈が足りねえ」洗面所から悲愴めいた声。『男物、それだけしか…』「落ち着かねー…次はオレの持ってくる」『それ、』「お前が思った通りの意味」
【7/25のお題】リラックス 高橋啓介 (2015.07.25)


「案外近かったな」『啓介君飛ばしすぎ』もっと二人で居たかったのに。「そこ停めといてもいいか」『空いてるから平気だけど。どうして』「朝まで付き合うって言ったろ」『…もうお昼近いよ』「んじゃ明日の朝まで」言葉に一応の筋道は通っているようだ。「上がって」助手席ドアを開けながら私は笑う。
【7/23のお題】理不尽 高橋啓介 (2015.07.23)


車内には静寂だけが満ちている。「やっぱ帰れ。送る」やがて運転席から重たい声。腿に置いた手がびくりと震えた。『…迷惑だった?』「ちげーよ、今日のとこはってハナシ。次はお前が来るんでもオレが行くんでも…とにかく会えりゃ何でもいい」『…うん』しあわせな〈夢〉から醒めるときが来たようだ。
【7/22のお題】タイムリミット 高橋啓介 (2015.07.22)



眼前で男性二人が睨み合っている。『…私が話しかけたの。ごめんなさい』「あんたが謝る事ない」「こいつに何した」「何も。彼女の言う通り話しただけだ」「…行くぞ」腕を掴む掌に強い力が込められた。「随分と過保護だな。心配か」「るせえ、おめーにゃ釣り合わねえよ。こいつオレのだから近付くな」
【7/17のお題】高望み 高橋啓介・中里毅 (2015.07.17)


『GT-Rですか』背後から質問、男はウエス片手に「ええ」と返す。『近くで見るの初めてで…かっこいいですね』「ありがとうございます」深夜のセルフスタンドに女性が一人。誰かの連れだろうか。「勝手にどっか行くなよ!」怒号に振り向く彼女の腕を掴んだ男。「…赤城の」噛み付かれそうな熱視線。
【7/16のお題】敵対 高橋啓介・中里毅 (2015.07.16)


『朝まで付き合ってくれるの』「お前が望むなら」『燃費どのくらい?』「…何が」『結構大食いでしょ?走りっぱなしでガソリンもつかな』助手席でそっと姿勢を正し答える。「適当に給油するから気にすんな」『私も行く!セルフやってみたい』愉しげにステアを回す彼女。見つめる啓介は唇を尖らせ失笑。
【7/15のお題】肩すかし 高橋啓介 (2015.07.15)


「なんつーか新鮮」『助手席が?』「あんま他のやつに触らせねーし。つーかお前、案外巧いな。最初はどうなるかと思ったけど」『運転久しぶりだから緊張するの。でも車ってやっぱ楽しいね。帰りたくなくなっちゃう』「帰さない、て言ったらどうする」右隣へぐいと上体を寄せ、耳孔に吐息のおまけつき。
【7/14のお題】耳打ち 高橋啓介 (2015.07.14)


楽しんで。言い残した彼は愛車へ向かう。『仲いいんだね』「今はな」含みのある口調を詮索する気にはなれない。「アニキが何て呼ばれてっか教えてやろーか」明るい声に頷く。「赤城の白い彗星」『かっこいい』「誰が言い出したんだか」苦笑につられて笑うと、熱く大きな掌が背中に触れた。「行こうぜ」
【7/13のお題】別名 高橋啓介 (2015.07.13)



握り締めた鍵は希望。「こんばんは」啓介君のお兄さんへ挨拶とお辞儀を返す。「啓介。彼女は」「ワケあり」気付けば二人から見つめられている。「何処かでお会いしましたか」『…いえ、』「ナンパみてー」「人聞きの悪い事を言うな。彼女が覚えていないなら俺の勘違いだ。失礼」優美な微笑に見惚れた。
【7/11のお題】古典的 高橋啓介 (2015.07.11)


思考を巡らせた。待つひとなど居ない帰る場所。『…一応』「送ってく」『嫌』「は?」『もう少しここにいたい』酷い我儘は自覚している。「免許持ってっか?限定じゃねえぞ」予想外の問いを理解するまで数秒。『持ってるよ、普通免許』「よし、乗れ」放られた鍵を掴んだ。驚きと喜びが混ざり頬が緩む。
【7/10のお題】適応力 高橋啓介 (2015.07.10)


考える事は昔から苦手だ。なけなしの知恵を絞っても結果は知れている。〈彼女〉に声を掛けたのは思考を経たからではない。捨てられた動物を戯れに拾う程度の軽い気持ち。新しい家族を見つけるまでの短い付き合いでも別れはそれなりにつらいものだ。「…帰るとこ、あんのか」ふわり、彼女が振り向いた。
【7/9のお題】なけなしの 高橋啓介 (2015.07.09)


『啓介君のお兄さんがリーダーなんだ。上下関係厳しいの』「んな堅苦しくねーよ。車好きが集まっただけ」駐車場に数台の車が入ってきた。「アニキがやろうとしてる事、オレにはまだわかんねーけど」呟きは彼女へ届かない。届けるつもりもない。『お兄さんてどんなひと?』指差した先、白いFCが一台。
【7/8のお題】ヒエラルキー 高橋啓介 (2015.07.08)


『さっきのあれ何て言うの』「ドリフト」『聞いた事ある』「順応性たっけえな」『?』「硬直してたクセに爆笑されるなんて予想できっか」『すっごくおもしろかった!』「よかったな」『啓介君のおかげだよ』「そりゃどーも」『私、やりたい事できたみたい』「へえ」『これも啓介君のおかげ』「…おう」
【7/7のお題】開かれた道 高橋啓介 (2015.07.07)



『車好きなんだ』「ああ。今はこいつが一番だな…っと今日の〈課題〉がまだだ」『課題?』「もっと迅くなりてーの」『啓介君運転上手だと思うけど』「上には上がいんだよ。全員抜くけどな」冗談めいた彼の笑顔。「つーことでちょっと付き合ってもらうぜ」ウォームアップ代わりの急旋回、声すら出ない。
【7/6のお題】優先順位 高橋啓介 (2015.07.06)


どうして。助手席から問うと運転席の彼は少し考えるように「理由か」と呟いた。「なんつーの、エゴってやつ?」『…私を〈助ける〉事があなたの利益になるとは思えないけど』「んじゃ〈気が向いた〉から」彼らしく感じられ不意に頬が緩む。「なんで笑うんだよ」『気が向いたから』「そんならいーけど」
【7/5のお題】エゴイズム 高橋啓介 (2015.07.05)


最初で最後の恋と信じた事が人生最大の過ちだった。「絶叫マシン平気か」『…うん』「行こうぜ」『どこに』「峠」『やま?』促され店外へ出ると、眼前に黄色と橙色二台の車。「悪いな史浩」「いや。行くぞ賢太」「はーい」二人は橙色の車で駐車場を後にする。黄色い車の助手席が開けられた。「乗れよ」
【7/4のお題】一度きり 高橋啓介 (2015.07.04)


深夜のファミレス。感情表現が得意でない私の対面に正反対の男。よく食べ、よく喋り、よく笑う。なにも持たない私とは違う人種のように思えた。腹が鳴ると同時にメニューが開かれる。「好きなの食えよ。オレも追加すっから」『まだ食べるの』「これは前菜」互いの唇に苦笑が浮かぶ。「やっと声聞けた」
【7/3のお題】乏しい 高橋啓介 (2015.07.03)


特別な事など無い平凡な人生だった。終幕理由は失恋の二文字、ありふれた投身自殺。ひたり素足で踏み出した途端「今死ぬとこ?」背後からの問い掛けに振り向く。返答を促すような男の目線に捕えられ頷いた。「んじゃその〈命〉くれよ」揃えた靴を拾い上げて男が笑う。「メシでも食おうぜ、シンデレラ」
【7/2のお題】平凡 高橋啓介 (2015.07.02)


*6月|2015年7月|8月#


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