140字小説一覧|

*2月|2015年3月|4月#
須藤京一強化月間(エボ3)
日替わりお題:京一お相手,固定"夢主"
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「「おかえり」」『…なんで二台…』「偶然だ。なあ啓介」「ああ」『二人とも機嫌悪いよね…?』「そんな事はない。さあ早く帰ろう」「オレの横に乗れって。…情報ローエーだろ…誰だよ…(チッ)」「俺に隠し事とは感心しないな」「なんで知ってんだ」『んもう、アニキたちケンカしないで!』
#Dカレ 高橋涼介&啓介 (2015.03.31)


EK9:舘智幸「"特訓"の成果を見せて貰おう。俺の教習は厳しいぞ。出発だ」
S2000:城島俊也「緊張しないで。普段の運転で大丈夫。不安なら途中で変わってあげるから、出来るところまで試してごらん」
NSX:北条豪「教えるのはあまり巧くないが……箱根は得意なんだ。一緒に楽しもうぜ」
fun2drive様:ホンダVTEC駆動方式別乗り比べ企画 (2015.03.31)


ステージ裾での最終打合せが終わった。スタッフにマイクを渡され準備完了。立ち位置で深呼吸をひとつ、くるりと振り返る。いってきます。唇だけで京一へ送るとインカムとイヤホンを調整するついでに手を挙げた。これからも私のこと、ちゃんと見ててね。「それでは登場していただきましょう、どうぞ!」
【3/31のお題】振り返る (2015.03.31)


部屋が薄明るいことに瞼が気付く。もう朝になっちゃった。きみと一緒に寝ていると、時間なんて忘れてしまうんだ。本当はまだ離れたくない。ぎゅっと、縋り付くように抱き締める。このままずっと、温もりに包まれていたいけれど。そろそろ起きなきゃ遅刻しちゃう。「また夜に、ね」
【小ネタ】布団[#布団プラス] (2015.03.31)



腕時計へ視線を落とす。ロータリーに停車したMR-Sから男性が降りた。『小柏君。父は』「急用だそうです」逃げたか。舌を打つ。「荷物は…」『別便。良かった、このコ2席だもんね』「すみません」『ううん。私の方こそごめんね、こんな雑用』「いいえ。会いたかったです。おかえりなさい」
#Dカレ 小柏カイ (2015.03.30)


「ただいまあ。ハイお土産」『おかえりなさい、お疲れ様です。観光大使就任特番見ました、旅したいです』「いいとこだよ。すっごい田舎だから、住んでる時はヤで仕方なかったんだけど。離れてみるとやっぱ大事な場所なんだなって」先輩は照れたように笑う。「で、特番企画また通ったから」世渡り上手。
【3/30のお題】特産品 (2015.03.30)


ごわつくグローブも着られていたスーツも馴染んできた。曇天の雲は速い。『京一君』声を掛けると彼は少し驚いたようだ。〈事故〉を目撃した事、二人同時に思い出す。「平気か」『約束したから、』またここで会おう。『守りたくて』「無理はするなよ」『気にしてくれるの』「友人を心配するのは当然だ」
【3/29のお題】守れない約束 (2015.03.29)


★140字以上のためこちらに掲載。
#深夜の真剣文字書き60分一本勝負:風の中に息吹 須藤京一 (2015.03.28)


『腰痛い…』恨めしそうな呻き声。『こんなんじゃ仕事行けない』「明日は何だ」『新宿で撮影』「衣装、出来たんだな」『やっとね。プロに撮ってもらって、ちょこっとキレイに直してもらうの。ローアングラーは居ないから安心』「…見てたのか」『偶然。京一かっこよかったよ。守ってくれてありがとう』
【3/28のお題】支障をきたす (2015.03.28)



自身の技量を過信する訳では無いが、昨日今日サーキットデビューしたような女に抜かれるとは夢にも思わなかった。愛車と共に走る事が楽しくて仕方ないといった彼女に聞けば、毎週のようにここへ通っているそうだ。不器用で真摯な姿勢、それでいて熱を隠すしなやかな肢体。いつか彼女をこの腕に。
#1夢:君はいつだってすり抜けていく。須藤京一 (2015.03.28)


「言いなさい」『嫌です』「強情ね」『鍛えられてますから。どこかの誰かにみっちりと』「須藤君」呟きに、彼女の顔から色が引く。「呼ぼうかしら。連絡したら今すぐ来てくれるかもしれないわねえ」『言いますから…京一にだけは内緒にしてくださいよ…!』自供内容は、先週から右肩上がりの体脂肪率。
【3/27のお題】口を割る (2015.03.27)


「中吊り広告で見たんだけど」『ああ』「柑橘系のビールテイスト飲料ってのが出るらしくて」『それならおまえも飲めそうだな』「でしょ?見掛けたら買ってみる。今度一緒に飲もうよ」『早く会いたいな』「ふふ」『何だよ』「毅、電話だと素直なのにね」『…そう、か』「ん。私も早く会いたい」
#Dカレ 中里毅 (2015.03.27)


ライトアップされた世界とは無縁だと思っていた。ここは〈関係者以外立入禁止〉の向こう側。人生、いつ何が起こるかなんてきっと誰にも解らない。不意の出来事を楽しめるのは大人になった証拠。どんなに眩しく照らされても俯かない、怯まない。背筋を伸ばしとびきりの笑顔で、私はあなたを見付けるよ。
【ライトアップされた世界】(2015.03.27)


「何かお探しですか」近所の新設大学へ散歩がてら立ち寄った。『大きな図書館だなと』「見学されます?」『俺部外者だし』「大丈夫ですよ」説明を受けながら彼女に続いて図書館へ。「お願いしますね」カウンターへ頭を下げ、退館する彼女を呼び止める。『名前…』「金町りかと申します」振り向き笑顔。
【小ネタ】葛飾これくしょん[葛これ] 金町りか (2015.03.26)



痩せたいけど胸のサイズは落としたくない。世の女性達を悩ませる深刻な問題。パッドを忍ばせる事で感じる罪悪感は化粧と同じ、自分に言い聞かせ捻じ伏せる。「身体柔らかくなったな」『やっぱり日々の積み重ねって大事なのね』ヨガに見せ掛けたバストアップ体操だという事は京一には内緒にしておこう。
【3/26のお題】かさ上げ (2015.03.26)


大人はわかってくれない、子供じみた拗ね方。陰で呼ばれた"デカ女"に傷付いたあの頃。「私は素敵だと思う」小柄でいつも笑顔、女の子が憧れる〈可愛い〉を凝縮したような先生だった。当時身長は同じくらいだったから、成長した今ではもっと離れてしまっただろう。先生、覚えてますか?私は元気です。
【3/25のお題】恩師 (2015.03.25)


仄かに漂う香り。シャワールーム前で思わず振り向き呼び止めた。『どしたの、京一君』頬を上気させた彼女は不思議そうにこちらを見詰める。気を取り直し咳払いをひとつ。「暇ならメシでもどうだ」『行く行く!おなかすいたあ』屈託のない笑顔につられ口元が緩む。『何食べる?』「なんでも」本心は――
【3/24のお題】すれ違いざまに (2015.03.24)


私には〈受け入れる〉以外の選択肢など存在しない。電気、と些細な抵抗を試み放り上げた言葉の端は京一の熱い唇へ消えていく。不意に広いベッドとシーツへ深く溺れるような不安に駆られた。伸ばした指先はやんわり絡められ、涙が滲む程の安堵感で全身が満たされていく。「泣くな」伏せた瞼にキスの雨。
【3/23のお題】抵抗 (2015.03.23)


美しい色。彼の車に会う度思う。色の持つイメージは強く脳へ飛び込む。彼を好きになり、彼が纏う色も好きになった。着こなすのは難しいと敬遠していた〈黒〉が似合う、京一と釣り合う〈女〉になりたい。『どう』「ああ。似合う」『そればっかり』閉めかけた試着室の扉に手が掛かる。「…綺麗だ」小声。
【3/22のお題】イメージカラー (2015.03.22)



高級そうなカメラのレンズには触れぬよう手を伸ばした。「ローアングル禁止です」「…すいません」彼は頭を下げ、そそくさと後列へ移動する。スーツとスタッフパスの効果、恐らく社員だと思われているのだろう。「こっち目線ください」『はい』笑顔で応えた彼女の髪が揺れる。思わず視線で追い掛けた。
【3/20のお題】遮る (2015.03.20)


タレント人気ランキング。週刊誌ネタも当人にはデリケートな話題だ。雑誌やTVで活躍する女性達が所属事務所に集う。「圏外ギリだと」「私上がってる」『名前載るだけいいじゃないですか』落ちる沈黙。「まだ新人でしょ」「これからだって」先輩達から気を遣われ、かえって申し訳ない気持ちになった。
【3/19のお題】デリケート (2015.03.19)


「まだ決まんねーの?」『祈られすぎて仏になりそう』「オレんとこ就職しろ」『…医療事務の資格とか持ってない』「ウチじゃなくて、オレ。結婚しようぜ」『こんな時に…』「こんな時だからこそ、言わせてくれよ。おまえ一人養うくらい楽勝」『啓介』「返事はいつでもいいぜ。待ってるからな」
#Dカレ 高橋啓介 (2015.03.18)


〈好き〉だけでやっていけるような世界じゃないのはわかってる。目指す場所はあまりに高い。自分を奮い立たせる原動力。私自身と、私を信じ託してくれたひとたちのために戦い続ける覚悟。ステージ上でライトとフラッシュを浴び、笑みを振り撒く私の懐。〈真剣〉が隠れていると、誰か気付いただろうか。
【3/16のお題】頂点 (2015.03.16)


「まだ起きてたのか」『もう配達かあ、おはよ』「また徹夜だろ」『へーき』「そんなに勉強しないと受からないのか、群馬大学って」『明らかに高望みなんだけどね』「寝るのも大事だぞ」『ありがと拓海。いってらっしゃい、気をつけてね』「いってきます。無理するなよ」頭にポンと掌でエール。
#Dカレ 藤原拓海 (2015.03.15)



「その靴ふざけてんのか」ラクが最優先のスニーカーを指す。「普段用の一足買ってやる」彼女は幾つもブランド名を挙げるが理解不能だ。「なんで女はいつも"欲しい物"があるんだよ」『じゃあ広也は欲しい物ない?車関係以外で』「…特には」『物欲ないのねえ』「おまえはもうオレのもんだろ」
#Dカレ 奥山広也 (2015.03.15)


手も脚も震えている、ようだ。自分の事なのに理解が追い付かない。京一はぜえぜえと息を荒げる私を見下ろし「無理をさせたか」事も無げに呟く。『もう、一生、ゆるさないから』「俺には果報だな」隣に身体を横たえて微笑んだ。毛布を引き上げながら耳元で囁いた「愛している」。私の心を強く縛る呪文。
【3/15のお題】呪文 (2015.03.15)


「ほれ、ホワイトデー」『案外義理堅いね。忘れてると思った』「なめんなよ」『ありがと。有名店のショコラとはまた意外』「すっげー並んだからな?ありがたく食え」『…そういうとこ隠さないのが賢太よねえ』「うるせー。ケーキ旨かったからまた作ってくれよ。今度はオレだけに、な」
#1夢:ホワイトデー 中村賢太 (2015.03.15)


「いってらっしゃい、お嬢」職人達の声掛けにちらと視線を向ける。『…いってきます』ぶっきらぼうな口調は照れ隠しなのだと新人の自分にもわかってきた。「今日こそ無事に帰ってきてくださいよ」『わかってるって!じゃあねっ!』きっと今日も迷子だ、颯爽と原付を飛ばす背中を見送る全員が確信した。
【小ネタ】葛飾これくしょん[葛これ] 水元さくら (2015.03.13)


『おかえり』「…なんで家に居る」『留守番』テレビを眺める彼女は幼馴染というか腐れ縁というか、長い付き合いのある友達。ソファへ押し倒すと驚いた風もなくこちらを見上げる。「おまえな、オレだって男だぞ。油断してんじゃねえよ」『浩一郎』「何だ」『おばさん帰ってきた』玄関が開く音。
#Dカレ 池谷浩一郎 (2015.03.13)



「切り替えヘタねえ」社長が溜息を吐く。「何があった」『…何も』「嘘。見ればわかる」俯くと両肩に温かい手。「集中なさい。今あなたにしかできない仕事よ」『はい』「OK、その顔なら彼も惚れ直すわ」恋人が居るとは言っていないのにどうして知って、「撮影再開します!」スタッフの声に振り返る。
【3/13のお題】切り替え (2015.03.13)


新しい〈仕事〉の報告に良かったな、とだけ返す。彼女は唇を尖らせた。『それだけ?』「おまえの仕事だ。俺の事は考えなくていい」『京一冷たくない?』「…そうか?」『そうだよ』視線を外した彼女にとって、自分が放つ言葉は意味など無いと解る。いつだって応援している、俺は本心を言うべきだった。
【3/12のお題】無意味 (2015.03.12)


S12シルビアへ向かう彼女の腕を掴んだ。『健二!あいつらポンコツって笑いやがった!』「そんなの気にしてたらキリないぞ、落ち着け」『わかってる、けど…』キッと目を向けた先、テールランプが溶けていく。『ステッカー見た。赤城』「追うか?」『勿論』「そう言うと思った。付き合うぜ」
#Dカレ 健二 (2015.03.11)


地面に倒れる友人を引き起こした。「拓海にはヒミツにしてくれ」『言えるわけないでしょ。イツキが絡まれて私がボコり返したなんて恥ずかしい』背中を手で払う。「いってえ」『うるさい。たいして汚れてないね、心配いらないよ』「…ありがとな」『どーいたしまして。じゃまた明日ね』「おう」
#Dカレ 武内樹 (2015.03.11)


「スマイルください」書類と格闘中飛んできた声に『品切れです』と振り向く。『お疲れ様です!』「どんな時でも笑顔でいなきゃだめよ」奇跡の等身と賞される美女が立っていた。顔の小ささ、脚の長さ、自分と彼女は同じ種族か?と疑いたくなる程違う。「なあに?」『眩しいです先輩』優美な笑みが答え。
【3/11のお題】品切れ (2015.03.11)



タブレット菓子を向けられ両手を出すと粒が転がる。舌の上、ミントの刺激は想像以上。『智さん、これ結構からいですね』「悪い。出していいぞ」彼の手を汚すなんてとんでもない、首を振る。強く鼻を抓まれ唇を開けると噛み付くようなキスが襲い、私の咥内は浚われた。「甘いな。気のせいか?」
#Dカレ 舘智幸 (2015.03.10)


銀色の車の中で沈黙が続いていた。「…だから、俺が悪かったって言ってるだろう」『延彦は謝ったらそれで済むと思ってる。あの時だって、』「この場と無関係の過去を引っ張り出すのはルールに反すると思う」『…もういい、帰る』「帰さない」強引な仲直りのキスは、砂糖なんかよりずっと甘い。
#Dカレ 秋山延彦 (2015.03.10)


パーツメーカーから社長へ声が掛かった。歴史のある(お堅い)メーカーで、〈イメージガール〉は今回初めての起用となる。『私、ここの車高調使ってます』「じゃあ丁度いいじゃない。指名して貰ったんだから頑張りなさいよ」企画書を胸に抱き大きく頷いた。彼は何て言うだろう、喜んでくれるだろうか。
【3/10のお題】発展 (2015.03.10)


『真子。苗字を変える気はない?』彼女は不思議そうにこちらを見つめる。「日本一多い苗字だもの、困る事がないわけじゃないけど。どうして?」『その…俺と、結婚してほしいって意味なんだ』「ハッキリ言ってくれたらいいのに。でも私、あなたのそういうところも好きなのよね」承諾の微笑。
#佐藤の日 (2015.03.10)


ありがとう。前触れ無く啓介へ放ってみた。「は?」『予想通り』「ニヤニヤすんじゃねえ。何がだよ」『何でもない』「言え」肩を抱かれて凄まれる。『…生きててくれてありがとう?』「規模でけえ」耳元で苦笑。「そういうやつだよ、おまえは」『呆れた?』「いや。オレの方こそ、ありがとな」
#Dカレ 高橋啓介 (2015.03.09)



「まだ起きてるのか」背後から恋人の声。手を止めるが視線は画面のまま返答する。『もう少し』「早く終わらせて、次はオレに集中しろ」『それ、今夜は私眠れないってこと?』「お望みとあらば」『ほ、ほどほどで…』「了解。待ってるぞ」私の頬に彼の唇。『豪、』「ん」『…ありがと』「ああ」
#Dカレ 北条豪 (2015.03.09)


「おまえ、女だったんだな」『…ずっと女だけど?』気心知れた友人は確かに〈女性〉だと気付く。彼女が好きな相手は、オレの先輩。『ガサツって事?』「ちげーよ、男勝りっつーか…」『フォローになってない』「ああ、来てたのか」『酒井さん!もー大輝ってばひどいんですよ!』笑顔がふたつ。
#Dカレ 二宮大輝+酒井 (2015.03.08)


うまくいかない理由を探し出すのは簡単、言い訳だけがぐるぐる廻る。猛禽が小動物を捕えるように指先が私の頭を鷲掴んだ。「何度挫折してもいいじゃねえか」『京一、これ意外と痛い』「妥協しないおまえは俺の誇りだ」ちくりと胸が痛む。『へこたれそうだよ』「そん時はそん時だ。後悔するな」
#Dカレ 須藤京一 (2015.03.07)


「…もう行くんか」『清次。うるさかった?ごめん』「いや。今日は何時に終わんだっけ」『何事もなければ6時』「んじゃメシ食いに行こうぜ。オレはどこでもいいから」『それじゃあ新しくできたお店に行こうよ』「いいけどおまえ、時間大丈夫か」『わあ!いってくるね!』「おう。気つけろよ」
#Dカレ 岩城清次 (2015.03.07)


一瞬の判断ミスが即座に事故へ繋がる。理解していた筈が、初めて目の当たりにした時は足が竦み何も出来なかった。スポンジバリアへ激突した車は暫し沈黙し運転席から男性が降りる。『あの、』「平気平気」幸い怪我はないようだ。「君こそ顔色悪いよ。須藤君、救護室つれていってあげて」手に熱、眩暈。
【3/7のお題】判断力 (2015.03.07)



「史浩。一応聞くけど今どこ」『赤城に向かってる』「やっぱり」『どうした』「いや、何でもない」『迎えに行くよ。そっち雨降ってきたんじゃないか』「んーいいよ反対だし」『最初からそのつもりで電話したんだろ』「…バレてた」『姉の要望に応えるよう鍛えられたからな。待ってろ、今行く』
#Dカレ 史浩 (2015.03.06)


姉貴、と呼ばれ無理矢理瞼をこじ開けた。『うぇ?ここあんたの部屋?ってて、頭痛ぁ…』起き上がろうとするが頭の重さに枕へ舞戻る。「弱い癖に無理するからだ。付き合いにも限度があるだろ」『あー…ごめ、戻るから』「いい。寝てろ」『やだ…京一が優しい…』「泣いてた理由知ってるからな」
#Dカレ 須藤京一 (2015.03.06)


「待ったか」『そうでもない』駅へ姉を迎えに行くのは久方ぶりだ。「運転するか」『いや』「アニキの32は喜んで乗るくせに」『豪の車ってなんかわかんないけど怖い』さっさと助手席に座り『おなかへった』と言い放つ。「何食う」『食べたいとこ適当に入って。姉様が奢ってあげよう』「御意」
#Dカレ 北条豪 (2015.03.06)


「アネキ!」顔見知りからの強引な誘いを断る為言い訳を考えていた私は弟の声に振り返る。「すんません、これから約束あるんで失礼します」啓介は有無を言わせない笑顔で私の手を掴み歩き出す。「誰にでもいいカオすんな」『してない』「してっからあーいうのにつけこまれんだよ、バカアネキ」
#Dカレ 高橋啓介 (2015.03.06)


追い込まれた獲物のような瞳で彼女は俺を見詰めた。『男の人から告白って初めてで…友達から、ってもう友達か…えっと、よろしくお願いします、京一君』狼狽えながら右手を出しかけ慌ててグローブを外す。すらりと美しい手が現れた。握手を交わすとやや高い彼女の体温が判る。『手熱いね』互いに苦笑。
【3/6のお題】追い込む (2015.03.06)



泡沫ということばは、きみのためにあるんだとおもう。ぼくの手の中でちいさなからだを千々に散らし、ただただ消えてゆくきみを。ぼくは〈また〉護れなかったんだ。「……ごめん」だけど。香りも、手触りも、ちゃんとわかる。目には視えなくても、きみはここに、ぼくのそばにいるって。「ありがとう、」
【小ネタ】バブ[入浴剤] (2015.03.05)


「コタツで寝んな。カゼひくぞ」『…起きてるよぉ』「寝てんじゃねえか」『んー…つれてって』肩まで潜り込んだ彼女を引っ張り出して抱き上げ、要望通り寝室へ。布団に横たえると満足気な『ありがと』。『あつろー、好きぃ』「ああ。オレも好きだよ」だらしなく緩んだ顔に免じて許してやろう。
#Dカレ 川井淳郎 (2015.03.04)


「まーだ怒ってんのか」運転席から呆れ声。『怒ってない』「怒ってる」『怒ってないって』「年が離れてんのは事実だろ」『…そうだよ』親子に間違われていい気はしない。「他人からどう見られても構わない」『好ちゃ、』「きみはオレの大事な恋人だ。それ以外に何が要る?」大人って、ずるい。
#Dカレ 星野好造 (2015.03.04)


「車好きよね」社長の問いに頷く。「カートやんない?あとBライ取得」『経験ありませんが』「そういう企画だから。一度走行会行ってみたら?全部貸してくれるから手ぶらで平気よ」普段愛車と走るコースを小さなカートで走ることになった。新しい仕事は、地方局のモータースポーツ情報番組レポーター。
【3/4のお題】貸し出し (2015.03.04)


右に涼介、左に啓介。ソファで弟に挟まれ私はゲームに挑戦、「ヘッタクソ!オレに貸せ!」啓介にコントローラーを引ったくられた。「少し休むといい」涼介は私を抱き寄せ、優しく頭を撫でてくれる。「アニキずっりー!」「静かに。画面酔いだ」「…わりぃ。だいじょぶか?」私の可愛い愚弟達。
#Dカレ 高橋涼介&啓介 (2015.03.03)



結婚には二人の意思があれば良いと言うけれど、やっぱり〈家〉同士の問題でもあるわけで。顔合わせ、結納、挙式、披露宴、他にも決めなきゃいけない事が盛り沢山。退勤と同時に電話をすると向こうから楽しそうな〈音〉が届く。「竜次さん、そこ…」『来るか?』「行きます!」疲れも飛んでく。
#Dカレ 池田竜次 (2015.03.03)


高身長が嫌、可愛らしさや女の子らしさとは無縁。近寄る男も居なかった。自分の身体が武器になると知ったのは大学時代、女性社長からのスカウトを受けた私を待っていた知らない世界。私はここで〈女性〉として生きている。『特集載ったよ』「綺麗に撮れてるな」誰より京一に褒められる事が一番嬉しい。
【3/3のお題】性別の壁 (2015.03.03)


「何かあったのか」信号待ちの運転席から問う。『彼氏怖い、って。怖くなんかないのにねえ』愛車で迎えに行った、恋人の友人達とは何度か顔を合わせた事がある。「…悪い」『悪くない。ほんとの毅を知ってるのは私だけって嬉しいよ』心配無用と言わんばかりの笑顔。だから俺は、きみのことが。
#Dカレ 中里毅 (2015.03.02)


R32乗り、長身、女。サーキットで出会った彼女の第一印象。コース上で搭乗マシンを労わる傍ら、ひたすらストイックに自分を追い詰める事を楽しんですらいるような走りに視線を奪われる。表彰台で眩しいほどの笑顔を咲かせた彼女に〈可能性〉を感じ、特別な感情を抱くまでそう時間は掛からなかった。
【3/2のお題】無限大 (2015.03.02)


クルマの横には女性がつきものだ。大勢のカメラマンに囲まれフラッシュと熱視線を浴びる彼女は自分自身を美しく魅せる術を知っている。『こんな事できるのも今のうちだよ』露出度の高い衣装を着るための努力は惜しまない。リクエストに応じ身体の向きを変える際、華やいだ笑みは確かに俺へ向けられた。
【3/1のお題】期間限定 (2015.03.01)


*2月|2015年3月|4月#


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